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23.04.13 | 23.04.14 更新

警備会社での仕事、警備業とは?備員の業務内容について

警備会社での仕事、警備業とは?備員の業務内容について

商業施設や工事現場などで見かける警備員の姿。私たちの生活にも身近な警備業ですが、具体的な業務内容はどのようなものでしょうか。また、警備会社への就職を目指している方にとっては、業界の規模なども気になるところです。今回は、警備のお仕事に関わる様々な基礎知識を紹介します。

警備業・警備会社とは?警備会社業界の規模について

まずは、警備業・警備会社についての定義から確認していきましょう。警備業法での取り決めは下記です。

一 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等(以下「警備業務対象施設」という。)における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務
二 人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務
三 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務
四 人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務

出典:e-Govポータル「警備業法」第二条

上記の業務を第三者から依頼され、それを遂行する会社が警備業・警備会社です。
警備業の認知度が高まったのは、1964年の東京オリンピックにおける選手村での警備ともいわれています。その後、高度経済成長期に入り、規模が急速に拡大しました。2021年の段階で、国内の警備会社数が約1万社で、そこで働く警備員は58万人以上ともいわれます。多くの企業・スタッフが、日々私たちの安全を守るために働いてくれているのです。

警備員とは?

警備員とは、警備業法の定義に該当する警備業務を実施する人のことをいいます。ここでいう警備員の業務とは、市民の「身体」「生命」「財産」を守ることであり、それを業務として行うことです。より具体的には、施設や人、物品、道路などへの侵害を警戒・防止するために、警備を実施することです。
一方、専門性の高いものでは、テロ対策の警備業務や、空港・原子力発電所などの重要施設に関わる警備業務などがあります。
警備員が業務を遂行する際は、所属する団体もしくは個人が依頼者との間で契約を結ぶことが前提です。そのため、ボランティアや自社社員が請負契約なしで行う業務は、警備業にはなりません。
また、災害発生時などには、警察および別の警備業者と協力し、道路における誘導や避難所の警備などを協定に沿った形で実施する場合もあります。この場合は、通常担当している地域のみならず、被災地などに出張して業務にあたることもあります。

警備業務の種類と警備員の仕事内容

警備業務には大きく4つの種類があります。それぞれの仕事内容について、簡単に見ていきましょう。

▼1号業務(施設警備)
ビルや病院、商業施設などを対象に、警備を行う業務です。具体的には、下記のような業務を実施します。
・施設内の見回り
・不審者や危険物の確認
・車や人などに対する施設への出入り管理
・防犯カメラの映像監視

▼2号業務(雑踏・交通誘導警備)
各種工事現場やイベントなどで、交通整理や混雑整理を行う業務です。通行人や車両による事故・トラブルの発生を防ぐことが目的です。

▼3号業務(運搬警備)
現金、貴金属、美術品など、高額な物品を運搬する際に、その盗難や事故を防ぐための業務です。目的地まで対象物を安全に運び、契約先に引き渡すまでが仕事となります。

▼4号業務(身辺警備)
いわゆるボディーガードです。政治家や芸能人などの周りに配置されているケースや、身の危険を感じる一般市民が依頼するケースなどがあります。トラブル発生時には、契約者の身体の安全を全力で守ります。

このように、一口に警備員といっても、勤務場所や警備対象などは大きく異なります。また、それぞれ異なるスキルが求められるため、警備会社を選ぶ際には、特化する業務かを確認しておきましょう。

警備会社で警備員として働くには

次に、警備会社で働くための条件などについて解説します。
前提として、警備会社への入社に特別な資格はいりません。警備会社が容認・歓迎しているのであれば、未経験であっても採用される可能性は十分にあります。
ただし、求められる人物像としては、下記のような要素が挙げられている場合があります。

  • 責任感のある方
  • 社会貢献に携わりたいという意欲のある方
  • 迅速で柔軟な判断能力 など

これだけだと少し曖昧なので、わかりにくいかもしれません。ここで示したいのは、警備員の欠格事由に該当していないかということです。
例えば、犯罪歴(過去5年)のある方やアルコール・薬物中毒の症状を持つ方、心身に障害を抱え、警備業務を正しく適切に行うのが難しい方は、警備員の欠格事由に該当すると判断され、採用を見送られるケースがあります。そのほか、駐車場などに派遣されることがわかっている場合、業務内容によっては普通自動車免許が求められることもあるため、事前に確認しましょう。
なお、年齢制限については18歳以上のみで、上限はありません。そのため、退職後に警備員に挑戦しようとするミドルシニア世代も多くいらっしゃいます。ある程度年齢を重ねた上でもチャレンジできるという意味では、多くの方に門が開かれた業界ともいえるでしょう。

入社後の研修について

警備会社へ入社した後は、専門教育を受けるまで現場に立つことはできません。そのため、警備会社は公安委員会の認定の下、必要な教育をスタッフに実施する必要があります。
研修は、20時間以上と法律で決められています。警備員になるためには、ここで警備業務に関する基礎知識や法令、トラブル時の対応方法、護身術などを身につける必要があります。
このように、就職後すぐに現場で警備の仕事を行うわけではありません。未経験の方でもしっかりと研修を受けられる環境が整っている点は、警備業の大きなメリットといえるでしょう。

警備員の給料はどれくらい?

令和3年度における警備員の平均年収は335万円でした。これは、同年における平均賃金307万円を上回る金額です。

出典:
政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況

ただし、雇用形態や階級によって年収にはある程度の開きがあるともされています。
警備員の主な雇用形態は下記の4つです。

  • 正社員
  • 契約社員
  • 派遣社員
  • アルバイト

このうち、年収が高くなるのは正社員です。なお、派遣社員やアルバイト、一部の契約社員は、給料が時給計算になることも少なくありません。
警備会社のなかには、階級制度を設けているところもあります。
例えば、管理職や隊長・副隊長などに就ければ、年収は大きく増えます。

警備業でのキャリアアップの方法

警備業でキャリアアップを目指す際には、資格取得がおすすめです。
例えば、国家資格である「警備員指導教育責任者」を取得することで、警備員の教育指導が行えるようになります。取得までの道筋としては、はじめに対象業務に関わる国家資格の「警備業務検定」を取得します。タイミングは、入社後でもかまいません。その後、専門性の向上および業務の幅を広げた上で、実務3年以上を経験した後に試験を受け、「警備員指導教育責任者」を取得するのが一般的です。資格を取得すると管理職へステップアップする道が拓け、収入も上がる傾向にあります。
そのほか、防犯カメラや赤外線センサーといった警備関連機器に関する専門知識が身につく「機械警備業務管理者」も、キャリアアップにはおすすめの国家資格です。

警備業務検定について

前述の「警備業務検定」は、分野ごとに6つの種類があります。また、それぞれ1級・2級に分かれます。2級は現場リーダー、1級は管理職に近い能力が認められるということで、キャリア形成に効果的です。

警備業務検定の種類

▼施設警備業務検定
機械警備業務および空港保全検査業務を除いた警備業務のうち、対象施設破壊などの事故発生を警戒・防止する業務に必要な知識と能力に対する検定。

▼空港保安警備業務検定
空港等施設における航空機強奪などの事故発生を警戒・防止する業務の実施に必要な知識と能力に対する検定。なお、防止は航空機内に持ち込まれる物件検査に係るもののみ。

▼交通誘導警備業務検定
工事現場および人・車両の通行に危険のある場所における負傷などの事故発生を警戒・防止する業務の実施に必要な知識と能力に対する検定。なお、対象は交通誘導に係るもののみ。

▼雑踏警備業務検定
人の雑踏する場所における負傷などの事故発生を警戒・防止する業務の実施に必要な知識と能力に対する検定。内容は、雑踏の整理に係るもののみ。

▼貴重品運搬警備業務検定
運搬中の現金や貴金属、有価証券などの貴重品に係る盗難などの事故発生を警戒・防止する業務の実施に必要な知識と能力に対する検定。

▼核燃料物質等危険物運搬警備業務検定
運搬中の核燃料物質等危険物に係る盗難などの事故発生を警戒・防止する業務の実施に必要な知識と能力に対する検定。

まとめ

警備会社での仕事は、社会貢献につながるだけでなく、資格の取得などで、しっかりとキャリアアップも目指せます。警備員になろうとお考えの方は、ご自身の適正に合わせた種類の警備職を選び、その上で、管理職などを目指せるよう資格取得などを検討しましょう。

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